豊かな自然を取り入れて、ふたりで心豊かな毎日を。
利便性が良かった都心から、田畑や木立に囲まれた山の麓へ。
眺めがよくて包容力のある新居では、ご夫婦の心豊かな生活が綴られています。
初夏のある日、木々の緑が輝く耳納連山の麓へ。木立の間に建てられたT様邸は、まわりの風景に溶け込むような表情の平屋だ。
決して大きくはないけれど、安定感があって地にどっしりと足が着いている印象。
自然との一体感もある。
「とにかくホッとする、夫婦ふたりでゆっくりと過ごせる家を建てたかったんです」と施主のTさんは振り返る。
20年ほど前、佐賀市の住宅地に自宅を建てて暮らしていたTさんご夫妻。仕事に子育てに忙しくも充実した日々だったが、ご主人の勤務地の移動や娘さんたちの独立などさまざまな要素が重なり、2年ほど前に生活拠点を移すことに。
ずっと自然豊かな田舎で暮らしたかったこともあり、勤務地周辺で土地を探してこの地に辿り着く。
「土地探しの段階から、家づくりを依頼した未来工房さんに協力していただきました。自然の中に木の香りがする家を建てられたらと思ってお願いしました。」
Tさんにとっては2度目の家づくり。最初に建てた家ももちろん気に入っていたけれど、以前と今では家を建てる目的が少し違う。この伸びやかな田舎の風景を暮らしにどう取り入れようか、設計士と一緒にワクワクしながら話し合ったという。
窓は家の額縁だと言われる。どの位置にどんなデザインの窓を取り付けるか。
Tさんの住まいにもいくつか印象的な窓がある。ソファに座ったときガラス越しに山々が映るリビングの窓、畳に座ったときちょうど目線の高さに畑が広がる和室の窓、そして、伸びやかな景色と行き交う観光列車を眺められる薪ストーブ横の窓…どの窓もお気に入りの景色を美しくトリミングできるよう位置や形、大きさが計算されている。
新居への引越しは2023年の9月。薪ストーブのおかげで冬も暖かく快適に過ごすことができ、太陽光発電の活用で電気代も以前より安くなったそうだ。
「水は井戸水、ヒノキのお風呂も最高です。静かな環境ですから気持ちも落ち着きます。この家で暮らすようになってウォーキングなど体を動かす機会も増えて、心身ともにリフレッシュできています」
家づくりを振り返って「大切なのは夫婦の会話かな」とおふたり。
夫婦でしっかり話し合って、家を建てる目的や互いの価値観を確認しておく。
それは満足いく家づくりはもちろん、なんだか豊かな人生にもつながる教えのようだ。