大正ロマンと純文学
福岡県久留米市合川町 I様邸
隅々までこだわった家づくり
今回訪れたのは、住宅街にあるI様邸。
I様と未来工房との出会いは、ちょっと意外なきっかけ。
ご夫婦でちょっと喧嘩をした際、気分転換に出掛けられた先が未来工房だったそうです。
そんな中、未来工房での自然な暮らしぶりや、家の雰囲気に共感したんです、と
笑顔で話していただきました。
そんなI様邸は、「新築に見えない、ちょっと古い雰囲気の家」というテーマで
細部にこだわった家づくりとなりました。
家の中にお邪魔すると、一面にタイル貼りされたキッチンのある懐かしい空間。
壁を珪藻土と布製の壁紙で使い分けることで、家づくりのテーマである
洋館のようなイメージと雰囲気でまとめられています。
日本各地で多くの西洋建築を手がけたヴォーリズの建物が好きなお二人。
外出先で気に入った店舗や家の写真を撮って、雰囲気を伝えながら打合せされたそうです。
「大まかなイメージを伝えて、大体お任せすることが多かったですね。
ただ、つい楽しくなりすぎちゃって無理難題を言ったこともありました(笑)」とご主人。
趣味が同じなので、どんどん盛り上がってしまって…と笑うお二人から、
打合せをとても楽しんでいだたけたことがよく分かります。
一緒につくり上げた空間
ほとんどの物が以前からお使いだったというどっしりとしたアンティークの家具は、
重ための色が家に馴染んでいました。
「昔から骨董品やアンティークの物が好きなんです。」と奥様。
そんな奥様が集められたアンティークグッズが随所に使われているI様邸。
自分で集めたものを家づくりに生かすことで、一緒に作り上げる楽しみもあったとか。
確かな違いを感じる室内
未来工房の家に越してから、エアコンをあまり使わなくなったというI様。
「暑い日もありますけど、以前住んでいたアパートと湿気が全然違います!」と奥様。
一番実感できたのは、やっぱり梅雨の時期や夏。外出先から帰ってきた時、
前のアパートでは空気が湿気でジトッとして、床に足がペタペタとくっついたそうですが、
現在は室内の空気や床がサラサラとしていて、とても気持ちよいのだそう。
素足で過ごすと室内の違いをより一層感じることができますね。
音楽と本を共に楽しむ暮らし
お休みの日は、カーテンから柔らかな光が差し込むリビングで、
ご夫婦一緒にゆっくりした時間を過ごすことが多いそう。
ご夫婦の共通の趣味は音楽で、ご主人はコントラバス、奥様はピアノと、
それぞれご自身で演奏もされるとのこと。
ご主人は現在福岡OBフィルハーモニーオーケストラの団員として演奏会に。
奥様も仕事の合間をぬって、ピアノを楽しんでいます。
「木に響くピアノの音も良いんです。」と奥様。
そして、お二人のもうひとつの共通の趣味は読書。
キッチンの横から一段下り、通路を抜けると一面に本棚が作られた書斎。
ここは、本好きな奥様の大好きな空間。たくさん入る本棚も、
「これから本でいっぱいにしていく楽しみと、埋まってしまうドキドキがありますね。」
と奥様。
すぐにいっぱいにならないよう定期的に整理されているのだそうです。
奥様の本好きに影響され、さらに本を読むのが好きになったというご主人。
同じ目線で同じものを楽しむI様ご夫妻。
「家でゆっくりと話したり、本を読んで過ごす時間が良いですね。」
というお二人は、我が家での暮らしをゆったりと楽しんでいるようです。
(取材/2015年夏)