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hit久留米展示場建築日誌 ⑨
未来工房の家づくりに欠かせない「羊毛100%断熱材」が、床下に入りました。
以前も書いたように、CO2排出量を減らす暮らしが当たり前になりつつある今、
家そのものの断熱性能は、非常に重要です。
でも、その断熱性能をCO2を大量に排出する工業製品でまかなうべきでしょうか?
だから未来工房は、この羊毛100%の断熱材。
この羊毛断熱材は壁にも詰められます。そして、もちろん「羊毛」ですから、
他の断熱材のように防塵マスクやゴーグルなどの着用も必要ありません。
高温多湿の北部九州では、建物を長持ちさせるためには、どんな素材であれ、結露や湿度管理が重要です。
特に完成してしまったら見えなくなる壁の中の結露は、知らないうちに土台を腐らせたり、
シロアリを寄せ付ける格好の餌場となってしまいます。
自然素材のウールが壁の中の水分を吸湿し、その水分が外に放出されるという、
壁の中の見えない結露を起こさないつくりは、これまでの未来工房の家と変わりません。
とはいえ、断熱性能を高めるために、屋根断熱と、床下の二重断熱、この部分はポリスチレンフォーム断熱材も使用しています。
このポリスチレンフォーム断熱材はノンフロン製品で、
残材は切れ端もすべて回収しリサイクルされる、環境負荷を極力減らす努力がなされた工業製品です。
余談ですが、床にみっちり詰まったウールを見ると、「fulfilling」という単語が思い浮かびます。
子どもの頃憧れた、食卓にのぼる満ち満ちとフィリングが詰まったパイ、
おなかをふくらませ、満ち足りた様子で眠る子ども。羊毛のやさしさが、そこに住む家族の充足した暮らしをつくる一助となる、
そんな気がしてならないのです。