ヴィンテージ家具のように、ずっと先まで愛したい我が家。
福岡市西区 Y様邸
住宅街の奥、目の前に建物はなく、木々の緑が縁取る池を一望するY様の家。「窓から緑が見える生活がしたい」と、不動産サイトで見つけた翌日にはこの場所を訪れ、すぐにここを暮らしの拠点に決められました。
「以前住んでいたマンションも窓から緑が見え植栽も豊かだったけれど、全く違います。戸建ては外が近い。ドアを開ければすぐに自然を感じられる。」とご主人。小さかったウッドデッキを広げて手すりをつけた時、ご夫婦揃って「家が完成した。これでうちの家」と感じたといいます。庭でお布団を干したり、四季の移り変わりを感じる暮らしに心の豊かさが増していきます。
以前は、よくキャンプに出かけていたY様ご家族ですが、今はもっぱら庭キャンプ。「目的は焚き火だったことに気づいて。BBQは後片付けが大変なので食事は家の中で済ませ、ゆっくり焚き火だけを楽しみます。火を囲むと会話もはずむし、ゆったりとした時間がながれます。」
休みの日は、夕方5時くらいになると、日が暮れていく様子を眺めながらお酒を飲むのが楽しみの一つ。ご友人が集まったり、お子さんのお泊まり会では、夜にデッキの手すりにキャンドルを並べてみたり、「外リビング」としての過ごし方を満喫されています。
デッキに据えたれたテーブルや椅子は、実はご主人の手作り。愛犬ペロくんの犬小屋や柵も作られ、雨がかからないように屋根も作る予定だとか。「作るのは大変でした!家族の中で一人当たりの占有面積が広いのはペロかな」と、この家に住んでから始めたDIYは充実感に満ちています。
印象的なグレーのフレンチドアやデンマークヴィンテージ家具、半世紀以上前から愛されるデザインの椅子や照明、オブジェなど、部屋を構成する一つひとつが緩やかに繋がり、どこを切り取ってもバランスがいい。さりげなく飾られた花は、LEGOのフラワーブーケ。「造花ではなく、これくら突き抜けてデフォルメされたものだと、オブジェとし飾っていられると思って。」小鹿田焼のとび鉋のシンプルな柄とぽってりとた質感は北欧のインテリアにマッチし、ご友人に書いてもらった娘さんの絵や、額装したお子さんの絵もインテリアの大事な要素になっています。
インテリアコーディネイトについて伺うと、「好きなものを集めるのではなく、全体を調和させることが大事だと思っています」というご主人。自身をインテリアマニアとおっしゃるご主人が目指すのは、「格好いいだけじゃない、居心地のいいインテリア」。そこで大きく関係するのが素材感だといいます。「床が無垢材なのか、そうじゃないのか。どれだけリアルに作られた合板でも、圧倒的な違いがあります。新築時は白すぎと感じたけれど、暮らして3年余り、色も馴染んで艶もでてきました。人工物と違い、傷も味になるし、経年変化も楽しい。」過ごす場所ごとに照明をレイアウトする多灯使いが、さらに居心地良さをプラスしています。
年月を経た味わいが魅力のヴィンテージ家具のように、良いものはずっと先まで長く愛される。家族の成長とともに、家にも歴史が刻まれていくYさん暮らしのひとさじを皆さんへ。